ミュージシャンとしてプロデューサーとして、奥田民生ほど気負わずに、そして明確に自己のカラーを打ち出しているひとも珍しいだろう。87年にユニコーンのヴォーカリストとして、アルバム『ブーム』でデビュー。CDセールスやライヴ動員はうなぎ登りに数字を伸ばし、「メイビー・ブルー」や「大迷惑」など数々のヒットを生んだ。しかし、人気の絶頂期にあった93年、ラジオ『オールナイト・ニッポン』への出演を最後に突然解散。ファンのみならず音楽業界にも衝撃が走った。しかし、そんな周囲の声をもろともせず、奥田本人は充電期間ならぬ「釣り期間」に悠々自適に突入していったのだ。 そして、翌94年、シングル「愛のために」でソロ・デビューを果たすやいなや、いきなり100万枚を超すセールスでシーンに復活。その後、「息子」や「イージュー★ライダー」など数々の名曲を生み出すと共に、パフィーやダウンタウン・浜田雅功のプロデュースでも手腕を発揮した。その各々のキャラクターを最大限に活かした楽曲には、ゆるいムードと共に確信犯的な采配が詰まっているといえるだろう。また、井上陽水とのユニットや元ジェリーフィッシュのアンディー・スターマーとのコラボレート作品などもある。ツアーにおいても毎回凝った趣の演出をみせており、オリジナル・ヴァージョンとはまた違った角度から楽曲を披露。アコースティック・ギター1本のみで公演された『ひとり股旅』ツアーなどは記憶に新しいところだ。 いい意味で円熟することなく我が道を突き進む奥田民生は、今や日本のミュージック・シーンのニュー・スタンダードである。 |
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1月7日19時0分更新
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