「日本のロック」といえば、やはりこの人抜きに語ることはできないでしょう。ヴォーカリスト/ソングライター/パフォーマーとして、転がり続けて早30数年、熱狂的信奉者は後を絶たない。 ロックンロールなイメージが先行してしまう彼であるが、デビュー当時のRCサクセションは老成気味なフォーク・ソング集団であり、セールス的にはまったく奮わなかった。だが、究極に美しいラヴ・ソング「宝くじは買わない」、健全なアウトロー讃歌「ぼくの好きな先生」といった多数の佳曲を世に残している。 78年には、チャボこと仲井戸麗市(g)が加入、結果、R&R/ソウル/R&Bなどアメリカン・ルーツ色が濃厚なアッパーなサウンドへ見事な変貌を遂げていったRCサクセション。とくにアクの強い清志郎流ソウル・ヴォーカルはこの頃に確立したといえよう。そして80年リリースの、いわゆるもっとも有名なロック・ナンバー「雨あがりの夜空に」のヒットをきっかけにスターダムへと駆け上がっていく。82年には坂本龍一とユニットを組み「い・け・な・いルージュマジック」をリリース、チャート1位となり奇抜なメイクでテレビに出演しお茶の間の度肝を抜いた。87年にはバンド活動と平行して、初のソロ作『レザー・シャープ』を発表。そしてRC活動休止後の92年には、憧れの地メンフィスにて、オーティス・レディングのバック・バンド、ブッカー・T.&THE MG'Sの全面バック・アップのもと名作『メンフィス』を生み出す。 また、覆面バンド「ザ・タイマーズ」や細野晴臣、坂本冬美との異色ユニット「HIS」など、やたら気合いの入った課外活動も見逃せない。99年に起きた、パンク版「君が代」を巡る一連の騒ぎも記憶に新しいが、99年からラフィー・タフィー名義で『十字架』シリーズのリリースがスタート。また00年3月には、デビュー30周年記念イベントとして、日本武道館にて清志郎を慕うミュージシャン(泉谷しげる、ハイロウズ、ゆず、ワタナベイビーなど)が多数参加したトリビュート・コンサート『RESPECT!』を開催、大いに盛り上がった。そのほか趣味の自転車やほら貝、02年には謎の宇宙人(っていうかもう正体バレバレなんだが)、LOVE JETSとの交友を深めるなど活動の幅は宇宙並みに広がっている。05年現在は三宅伸治、中村きたろう、梅津和時らをバックに従えた忌野清志郎 & NICE MIDDLE with NEW BLUE DAY HORNS名義で活動しており、デビュー35周年を記念してのイベント『GOD Presents ROMANCE GRAY35』を開催。甲本ヒロト、仲井戸麗市、井上陽水といったミュージシャンから筑紫哲也やダンディ坂野、波田陽区まで幅広いゲストが参加し盛り上がりをみせた。齢50を過ぎても、清志郎=GODはまだまだ現役である。